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春分の日でのやる事って何がある?まったく知らなかった名前の由来や食べ物などを紹介。

春分の日とは

 

春分の日とは国民の祝日で、1年で昼と夜の時間が同じになる日です。

「自然をたたえ、生物をいつくしむ」日であると、内閣府の国民の祝日に関する法律に定められています。

天文学的には、太陽が天の軌道上「春分点」を通過する瞬間を含む日のことを、春分の日としています。

太陽が真東から昇って真西に沈むので、昼と夜の長さがほぼ同じ時間になります。

夜の方が長かった冬から、次第に昼の時間が長くなり、春へと季節が変わり始める日です。

 

2023年の春分の日は3月21日ですが、春分の日は毎年同じではありません。

先に述べた通り、天文学上は太陽が春分点を通過する日が春分の日となるのですが、暦と天体の動きが正確に同じではないので、ズレが生じる為です。
春分点とは、天の赤道と太陽が通る道(黄道)との交点のうち、太陽が赤道を南側から北側へ通過する点のことです。

 

ちなみにその逆、北側から南側に通過するのが秋分の日です。
毎年2月1日に国立天文台が発行する官報の「暦要項」で、翌年の春分・秋分の日が発表されています。

 

 

春分の日は何すればいい?

 

春分の日にはお墓参りをするのが一般的です。

春分の日を間にはさんだ7日間を「春彼岸」といいます。
彼岸とは、実は日本独自の風習で、日本と同じように仏教が信仰されているインドや中国には存在しません。日本では、季節の移り変わりの目安を示した二十四節気の「春分」と「彼岸」が結びついて、あちらの世界(彼岸)を拝む日とされました。

 

極楽浄土は西方にあると考えられていて、日本に元々あった太陽信仰と祖先崇拝が結びつき、真西から太陽が登る春分の日は、この世と浄土の距離が最短になる「此岸と彼岸が最も通じやすい日」と信じられてきたからです。

それで、春分の日にはお墓参りをしたり、仏壇を掃除したり、お供えやお線香をあげて、ご先祖様への感謝を伝えるのが習わしとなりました。

 

また、春分の日とは「自然をたたえ、生物をいつくしむ」日と定められています。
春は芽生えの季節です。
虫や魚、鳥などの生き物たちも、暖かくなって活発に動き出します。
自然の美しさ、大切さを知り、身の回りの生き物に目をやり、大切にする日でもあるのです。

彼岸(あの世)に思いを馳せつつ、此岸(この世)にも関心をもつ日ということでしょうか。
お墓参りの道中、これから訪れる春の息吹きを感じながら、周りの自然や生き物に感謝の気持ちをもって目を向けてみるのも良いでしょう。

 

 

名前の由来は?

 

宮中祭祀のひとつである「春季皇霊祭(しゅんきこうれいさい)」が改称されて、現在の「春分の日」になりました。

春季皇霊祭は現在も行われている行事で、天皇が、歴代天皇・皇后・皇親等の神霊を祭る祖先祭です。
戦後の祝日法で、皇室の祭事を行う祭日から、国民の祝日になり、それに伴い「春分の日」に名前が変更されました。

 

 

春分の日で食べる物

 

春分の日に食べる物として代表的なものが、ぼた餅です。
次いで、お赤飯、精進料理、彼岸そば・彼岸うどんなどが挙げられます。

 

昔、お彼岸の時には、当時高級品であった米や小豆をご先祖様にお供えし、祀った後のお下がりをぼたもちやおはぎに変えて食べたのが由来です。
現在では最初からぼた餅をお供えするのが一般的ですね。

春はこしあんで牡丹餅、秋は粒あんで御萩と呼ばれています。
どちらも似たような味と見た目ですが、小豆の収穫時期の違いで餡子の作り方が異なります。
秋に収穫したばかりの小豆は柔らかく、皮ごと食べられるので、おはぎには粒あんが使用されています。
一方、一冬保管した後の小豆は皮が固くなっており、煮た後にこして、口当たりをよくしたこしあんが使われています。

 

お赤飯もお彼岸に食べる習慣があります。
ぼた餅でも小豆が使われていましたが、小豆は高級品であると同時に、魔除けの効果があるという言い伝えがあります。
赤には、魔よけの力があるとされていて、赤い小豆は、邪気を払い、災難から身を守ってくれる食べ物とされているのです。

 

精進料理には、肉や魚を使わず、穀物や豆や野菜を使います。
春分の日は先祖を供養する日でもあるので、仏教の教えから、殺生を行わない料理をいただきます。
出汁もかつおや煮干しは使わず、昆布やしいたけでとり、野菜、豆、海藻、果実などを使った一汁三菜のおもてなしの料理です。

 

彼岸そば・彼岸うどんとは、お彼岸の時期に食べる蕎麦、うどんのことです。
蕎麦には五臓六腑の汚れを清めるという言い伝えがあり、蕎麦を食べて体を清めてから先祖を迎える風習があります。
春分の日の頃は季節の変わり目でもあり、体調を崩しやすいことから、消化の良い蕎麦やうどんを食べて、胃腸をいたわるのが良いとされています。

 

 

春分の日 まとめ

 

春分の日は元々皇室の祭日から国民の祝日になりました。
昼と夜の時間がほぼ同じになり、太陽が真西から昇り真東に沈みます。
春分の日は、昼と夜の長さが同じになるだけではなく、伝統的に先祖供養をおこない、身を清める日でもあります。
ゆかりのあるぼた餅や精進料理をいただき、春の訪れを感じるのも良いですね。

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