栗を美味しく食べたいけれど、どうしたら良いのか分からない方も多いのではないかと思います。
栗を甘くする方法といえば、過去に放送された「ためしてガッテン」の方法が有名で、多くの人々に話題にされています。
しかし、この方法を見逃してしまった方もいるでしょう。
そこで今回は、ためしてガッテン流の栗の甘くなる蒸し方や土鍋で蒸すとより甘くなる理由、茹でるよりも蒸す方が美味しくなる理由を詳しくご説明いたします。
ぜひ参考にして、美味しい栗を召し上がってくださいませ。
ためしてガッテで紹介された栗の蒸し方とは？
『ためしてガッテン』の以前の放送において、栗を甘くする蒸し方が紹介されました。
現在でも多くの人々がこの方法によって、美味しい蒸し栗を調理しています。
こちらではその方法をご紹介致します。
- 土鍋に蒸し皿をおいて水を入れる。目安は栗1kgに対して水1L。
- 火をつけて土鍋のふたの所から蒸気が出てきたら栗を入れる。
- ふたをして1分ぐらいで火を止めて約10分蒸らす。
- 10分蒸らしたら再度火をつけて中火で約50分蒸す。
特に重要なのは、蓋をとらないことです。
蓋を取ると熱が逃げてしまい、十分に蒸されなくなってしまいますので、ご注意ください。
では、なぜ土鍋で蒸すのが有効なのでしょうか？
この方法は、土鍋の密閉性によって蒸気が逃げにくくなるため、よりじんわりとした蒸し上がりになるのです。
また、土鍋自体が熱を保持しやすく、じっくりと余熱が伝わるため、栗がふっくらと甘く仕上がります。
以上が、『ためしてガッテン』で紹介された、栗を甘くする蒸し方の説明でした。是非、この方法を試してみてくださいね。
土鍋で蒸すと栗がより甘くなるカラクリ
「皆さん、栗を土鍋で蒸すと甘くなると聞いたことはありますか？」と問うと、多くの人が「そう思いますが、何故でしょうか？」と疑問に思うかもしれません。
実は、その理由は「じっくりと時間をかけて栗に熱を伝えることができるから」なのです。
この方法によって、栗に含まれる「アミラーゼ」という酵素が活性化され、その結果甘くなるのです。
普通の栗の糖度は生で3程度であり、この程度だと甘さを感じることができません。
しかし、アミラーゼがじっくり加熱されると、栗の糖度はどんどん増えていくのです。アミラーゼが活性化する温度は40℃～70℃と言われており、この温度が長く続けば続くほど、甘さが引き出されることがわかっています。そこで、土鍋が活躍するのです。
土鍋は、ほかの鍋と比べて熱が伝わるのが遅いため、普通の鍋で蒸した場合よりも、40℃～70℃で栗が加熱される時間が長くなるため、糖度がアップするのです。実際に土鍋で蒸すと、糖度8ほどになるとされており、それはフルーツトマトと同じぐらいの甘さを持っているのです。
「土鍋で蒸すと甘くなる」という方法は、栗の糖度を引き出すパワフルな方法であることがわかりました。
ご家庭で手軽に試してみることができるので、ぜひお試しください！
土鍋が無い場合は普通の鍋やフライパンで代用できる？
まず、土鍋と同じように使える代替品として、フライパンやル・クルーゼ、バーミキュラなどの鋳物ホーロー鍋があります。
フライパンは普段からよく使う調理器具であるため、扱いにも慣れており、割れる可能性も少なく、土鍋の代用としても使えるので便利です。
一方、鋳物ホーロー鍋には、ル・クルーゼやストウブ、バーミキュラなどがあります。深さがあるため栗を蒸すのにも十分に力を発揮してくれます。見た目もオシャレで、置いておくだけでも魅力的です。
鋳物の特性として、気密性が高く蓋をして調理すると短時間で火が通ります。熱の伝わるスピードが土鍋よりも早いので土鍋で蒸すよりは少し糖度は下がってしまう事には注意してください。
栗は茹でるよりも蒸す方が甘くなる！？
「栗は茹でるのではなく蒸すと、甘みが増すと聞いたことがありますが、これは本当でしょうか？
実はその通りで、茹でると美味しさを引き出す成分が水に溶け出してしまうデメリットがあります。
でも、加熱することで、生の栗よりはずっと甘くなるのは間違いありません。
栗によっては、平均的な糖度は6程度だと言われていますが、土鍋で蒸すと8にもなるんです。だから、土鍋で蒸す方が良いとされています。
でも、茹でる際も、2つのコツを守れば、糖度を高めることができます。それは、
１、栗を水に入れること
２、最初は中火でじっくり火を通すこと。
どちらも難しいことではありませんよね。挑戦してみてください。
また、茹でる前に、半日程度日光に当てて乾かすと甘くなるとも言われています。時間に余裕がある場合は、ぜひ試してみてくださいね。
茹で上がった栗は、すぐに冷水に浸けると、渋皮が簡単にむけるようになります。
栗の蒸し方（ためしてガッテン流） まとめ
「ためしてガッテン流」という表現を使いましたが、実は栗の調理方法は昔から行われてきたものです。ただ、テレビで取り上げられることで一躍有名になったというわけですね。
そして、栗といえばためしてガッテンのようなイメージがついてしまいました（笑）。
栗を美味しく食べるためには、とにかくじっくり調理することがポイントです。
剥くのも、火を通すのも手間がかかりますが、手間をかけるだけの価値は間違いなくあると思いますよ。
栗は、その味わいや栄養価の高さから、長い間愛されてきた食材のひとつです。調理に時間や手間がかかることも、その価値を大きく高めていると言えます。
栗の調理方法については、実は非常に多岐にわたるのです。
それぞれの方法によって、栗の味わいや食感が異なってくるというのも興味深いところです。
ぜひ、自分好みの栗の調理方法を見つけてみてください。時間をかけることで、栗ならではの深い味わいや香りを楽しむことができるはずです。