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三社祭りってどんな祭り?どこで開催されて時期はいつ頃に行われるの?歴史や楽しみ方なども紹介していきます

三社祭りをご存じでしょうか。人によっては、入れ墨のある方がたくさん神輿を担ぐので少し怖い印象もあるかもしれません。しかし実際には、古くからの祭礼行事であり無形文化財もあるほどです。今回はそんな三社祭りをご紹介したいと思います。

 

三社祭りってどんな祭り?

 

浅草神社の氏子四十四ヶ町を中心に行われます。江戸風情を残しつつ勇壮且つ華やかな神輿渡御を主として、三日間に亘り約百八十万人の人出を数える日本を代表する祭礼の一つです。

江戸風情の残る下町浅草が1年でもっとも活気付くといわれており、東京の初夏を代表する風物詩の一つになっています。

初日は、お囃子屋台に始まり、鳶頭木遣りや浅草の各舞、芸妓連の手古舞や組踊り等で編成された「大行列」から祭礼の始まりを告げます。東京都無形文化財指定の「神事びんざさら舞」も奉納されます。

二日目には、「例大祭式典」が斎行され、その後に「町内神輿連合渡御」によって浅草氏子四十四ヶ町の町内神輿約百基が神社境内に参集し、一基ずつお祓いを受けて各町会を渡御します。

最終日は、宮神輿三基「一之宮」「二之宮」「三之宮」の各町渡御として、早朝には神社境内から担ぎ出される「宮出し」が行われ、日中は氏子各町を三方面に分かれ渡御し、日没後に神社境内へ戻る「宮入り」を迎えて祭礼行事が終わります。

期間中は浅草の街がお祭り一色に彩られ、神社では各神事が斎行されると共に、境内や神楽殿においても様々な舞踊が披露されます。

三社祭りの由来は、ある日、漁師の檜前浜成(ひのくまのはまなり)・武成(たけのり)の兄弟が隅田川で漁をしていると、魚はまったく獲れず、代わりに何度も仏像が網にかかったのだそう。不思議に思った兄弟が、その仏像を当時の文化人であった土師真中知(はじのまつち)に見せたところ、ありがたい観音像であることが分かりました。

兄弟は観音像に漁がうまくいくよう祈念したところ、翌日から大漁が続きます。それを見た土師真中知が観音像を自宅にお祀りしたのが「浅草寺」の始まりと言われています。

その後、土師真中知の子供が、「土師真中知・檜前浜成・武成を神としてお祀りするように」とのお告げを受けて、この3人をお祀りしたのが「浅草神社」なのです。そして、この3人のことを「三社様」と呼ぶことから、「三社祭」の名前の由来となりました。

 

開催場所は?

 

三社祭りが行われるのは浅草神社です。浅草神社は神道の施設ですが、仏教施設である浅草寺と隣接しています。

日本では「神仏習合(しんぶつしゅうごう)」といって、日本に元来ある神道と、後に外国から伝わった仏教とが融合したような宗教の考え方があり、お寺と神社が近くにあることはそれほど珍しいことではありません。ただ、この二つのような近さは大変珍しいものです。

 

三社祭りの開催時期はいつ?

 

かつては観音祭・船祭・示現会に分かれていましたが、1872年から5月17・18日に行われるようになりました。現在は五月の第三土曜日を基点とした金・土・日曜日の3日間に渡って行われます。

 

三社祭りの楽しみ方

 

浅草の三社祭りは、町内の氏子が所有している御神輿と浅草神社が所有する豪華な御神輿が町内を練り歩く非常に大きなイベントです。

お祭りと言っても神事のため、例大祭にも立ち会えます。三社祭りといえば御神輿のイメージを持つ人が多いのですが、本来は祭祀がメインのお祭りです。2日目の午前中に社殿で行われる例大祭式典では、日ごろ滅多に観ることのできない重要な祭祀を最も間近に観ることができます。日本文化の体験にはオススメです。

2日目の正午から行われる「町内神輿連合渡御(ちょうないみこしれんごうとぎょう)」では、御神輿がスタート地点から出発(渡御)する様子を見学できます。

三社祭りで担がれる御神輿は本社神輿と町内神輿の2種類があり、町内神輿はなんと約100基もあります。町会名を呼ばれた町会が御神輿を担ぎ、一基ずつお祓いを受けてから神社の鳥居をくぐり、路地を練り歩きながら各町会へ帰っていきます。

この時、御神輿に坐す神様の「魂振り(たまふり)」が行われます。魂振りとは、御神輿をわざと上下に降ったり、荒々しく揺らしたりすることです。ここが御神輿のスタート地点ということもあり、気合いも体力も充分な担ぎ手たちの一番激しい瞬間を観ることができるます。また「全ての町内神輿を観ることができる唯一の場所」というのが一番のポイントです。

他にも町内神輿連合渡御で浅草神社をスタートした町内神輿は、仲見世通りを通り、雷門をくぐって出てきます。雷門と御神輿が両方いっぺんにそろうポイントで最高の撮影スポットといえます。ただその分大変込み合いますので、十分に注意してください。

最後のポイントとして、周辺では露店が展開され、さまざまな飲食物を楽しめます。定番のお祭りの料理もいいですし、周辺の飲食店で浅草ならではの食事も大変良いものです。

浅草周辺で有名なのは、天丼・鰻など日本料理のお店です。

 

三社祭り まとめ

 

少し怖いイメージのあった三社祭りですが、印象が変わったのではないでしょうか。観光に来ている外国人にも大変人気のあるお祭りになっています。どこのどんなお祭りにもいえることですが、日本の伝統文化といえるものです。ぜひ観光と合わせて、こういったお祭りが絶えないように盛り上げていきたいものです。

 

 

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